ブラームスピアノ小品集Op118
1月9日に発表会でハイドンを弾いた後、お気に入りの曲の1つであるブラームスのピアノ小品集 Op.118の練習を始めた。
ブラームスの後期の作品には変奏曲やソナタに比べて肩の力が抜けているというのか、力みのない素のブラームスが感じられる。
「ブラームスはバッハを尊敬していて、自分の作品にも対位法的な手法を取り入れ、そこにさらに縦の響き(ハーモニー)も加え、インヴェンションに和音の伴奏をつけたような作品」なのだとレッスンで教えていただいた。後期の作品には人生への諦観が表れていると一般的によく言われるが、先生によれば、ブラームスはキリスト教的な倫理観の持ち主であり、「来世への憧れ」もブラームスの後期の作品の重要な要素であるという。「孤独や寂しさ」と「天国的な世界」この両方を表現しなければこの曲は弾けない、らしい。何とも難しい。
テクニック的には指を使って弾く箇所と、指を使わないで(指先の圧力は変えずに腕や上半身の重さのかけ方で強弱を変える)弾く箇所、これを上手に弾き分ける必要があるそうだ。
指を使わず弾く、というのは大変難しいが、確かによりソフトな音で強弱の変化がつけられることが最近少しだけわかってきたような気がする。
でも昨日、内輪の勉強会で弾いたら全然テクニック的な弾き分けどころではなく、まだまだ習得には時間がかかりそう。少し練習の方向性は見えてきたので弾くのは楽しくなってきたけれど。